①個人で会計ソフトを初めて使う場合の残高の設定はどうしたらよいでしょうか。

初めて使う場合の残高の設定は?

個人で会計ソフトを初めて使う場合の残高の設定はどうしたらよいでしょうか。

個人の場合の会計期間は1月1日~12月31日です。
事業を開始した年の最初から導入する方は、全ての取引がその会計期間に発生しますので、残高の設定は必要ありません。

<<相続により事業を引継いだ場合>>

事業を開始した年の最初から導入する方と同じように、期首残高の設定は必要ありません。
ただし、事業開始時には被相続人の事業用資産が既にあって、それらを利用して事業を続ける場合がほとんどですので、その資産や負債を計上してから、日々の仕訳をして行きます。

例えば、父が死亡し長男が事業を引き続き行う場合にも、長男は、父親が死亡した日の翌日に事業を開始したように申告すると思いますので、基本的には死亡日現在の資産と負債を父親が死亡した日の翌日に取得したとして計上するとともに、その差額を元入金として経理することになります。

ただし、次のような事情もあり、一律に父親の資産や負債を上げることもできないことが多いです。

  1.  預金は父親名義から長男名義に変更しないと事業に支障がでます。
    売上の振込み口座、支払口座を変更する必要があるでしょう。
    当然に切り替えるには時間が掛ります
  2.  遺産分割の協議が遅れる場合もあるでしょう
  3.  現実には無い資産や負債がある場合もあるでしょう
  4.  父親名義の預金から死亡日以降も引き落とされている費用もあるでしょう

これ以外にも、父親及び長男の廃業、開業の手続きはもちろんですが、長男が青色申告する場合には新たに青色申告の届出を期限内(死亡日によって提出期限が異なります)に届け出ることが必要ですし、消費税においても相続があつた場合の特例がありますので注意が必要です。
相続の場合には、どのように遺産分割が決まるか、などのより、現実にはいろいろな要素が加わりますので、専門家と相談することをお勧めします。

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